CHECK LIST
企業の動画・映像コンテンツ制作における一連のプロセスについて、企画から納品までのチェックポイントを書き出してみました。細大漏らさず書き出しましたので、すべての案件でこれらすべてのチェックをする必要はありません。実際にはこの何分の一で大丈夫です。動画・映像制作時のチェックリストとしてブックマークしておいてください。
特に初期段階での目的・要件の明確化と、各フェーズでの適切な承認・フィードバックが、プロジェクトの成功に大きく影響します。また、予期せぬ事態にも柔軟に対応できる体制を整えることが重要です。
映像・動画制作のチェックリスト
1. 企画・発注準備フェーズ
2. キックオフ・企画フェーズ
3. 制作準備フェーズ
4. 制作フェーズ
5. 完成・納品フェーズ
6. コミュニケーション上の重要ポイント
7. トラブル防止のためのポイント
8. 効果的な制作のためのアドバイス
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企画・発注準備フェーズ
(1) 社内での目的・要件の整理
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制作目的の明確化(例:会社案内、採用PR、製品紹介など)
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ターゲット視聴者の設定
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予算規模の確定
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公開時期・納期の設定
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動画の長さ・本数の検討
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視聴環境・配信プラットフォームの決定(イベント時上映、メディア配布、自社サイト、YouTube、SNSなど)
(2) 制作会社の選定
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複数の制作会社から見積もりと提案を募集
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ポートフォリオやこれまでの実績の確認
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予算との整合性確認
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制作体制・スケジュールの確認
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相見積もりの取得
2. キックオフ・企画フェーズ
(1) 初回打ち合わせ(キックオフミーティング)
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プロジェクトの目的・背景の共有
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ターゲット視聴者の確認
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予算・スケジュールの確認
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制作体制の確認(両社の担当者の役割明確化)
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必要な素材・資料の確認
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コミュニケーション方法の確認(報告頻度、連絡手段など)
(2) 企画立案
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制作会社による企画案の作成
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コンセプト・メッセージの設定
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表現方針の検討(実写、CG、アニメーション等の使い分け)
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ナレーション・BGMの方向性検討
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構成案・シナリオの骨子作成
(3) 企画プレゼンテーション
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制作会社による企画案のプレゼンテーション
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発注側からのフィードバック
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修正点の洗い出し
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企画内容の確定
3. 制作準備フェーズ
(1) シナリオ作成
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詳細なシナリオの執筆
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ナレーション原稿の作成
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発注側での内容確認・修正
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法務・コンプライアンスチェック
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シナリオの最終承認
(2) 絵コンテ・スケッチの作成
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シーン展開の視覚化
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画面構成・演出の検討
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使用する素材の特定
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撮影・制作スケジュールの詳細化
(3) 制作準備
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撮影場所・日程の確定
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出演者・ナレーターの選定・手配
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必要な許認可の取得
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使用する素材の収集
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著作権処理の確認
4. 制作フェーズ
(1) 撮影・素材制作
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ロケーション撮影
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スタジオ撮影
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インタビュー収録
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CG・アニメーションの制作
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素材の確認・選定
(2) 編集作業
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ラフ編集
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発注側での内容確認・修正指示
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BGM・効果音の選定
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ナレーション収録
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テロップ・スーパーの作成
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カラーグレーディング
(3) 仮完成版の確認
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全体の流れ・テンポの確認
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映像・音声品質の確認
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テロップ・スーパーの内容確認
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修正点の洗い出し
5. 完成・納品フェーズ
(1) 最終確認
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最終版の視聴
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細かな調整・修正
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品質チェック
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法務・コンプライアンスの最終確認
(2) データ納品
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指定フォーマットでの書き出し
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各種配信用データの作成
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付属資料の作成(台本、権利関係書類など)
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納品データの動作確認
(3) 検収・支払い
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納品物の検収
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請求書の発行
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支払い手続き
6. コミュニケーション上の重要ポイント
(1) 定期的な進捗報告
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週次または隔週での進捗報告会議の実施
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制作過程での課題・リスクの共有
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スケジュール調整の適時実施
(2) 承認プロセスの明確化
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承認が必要な工程の特定
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承認者・決裁者の明確化
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承認スケジュールの設定
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修正回数の事前取り決め
(3) フィードバックの方法
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具体的な修正指示の提供
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修正箇所の明確な指摘
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修正の優先順位付け
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期限の明確化
7. トラブル防止のためのポイント
(1) 契約書・見積書の明確化
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制作範囲の明確な定義
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納品物の具体的な指定
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著作権・二次利用に関する取り決め
(2) スケジュール管理
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マイルストーンの設定
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クリティカルパスの把握
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バッファの確保
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遅延発生時の対応方針の事前確認
(3) 品質管理
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品質基準の明確化
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チェックポイントの設定
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テストやレビューの実施方法
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外部チェック体制の構築
8. 効果的な制作のためのアドバイス
(1) 事前準備の徹底
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参考事例の収集・共有
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社内での方向性の統一
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必要な素材・情報の事前整理
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関係者への事前説明・調整
(2) 柔軟な対応
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状況変化への迅速な対応
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代替案の準備
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予備日の確保
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予算の余裕枠の設定
(3) 関係者との良好な関係構築
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円滑なコミュニケーション
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相互理解の促進
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信頼関係の構築
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適切な情報共有