今どき不要!?
正直に言うと極論ですが「カット割りとつなぎの基本」いまどきはそんなこと気にしなくてもいいです。
インターネット上のWEB動画を見ていると、大概基本に忠実な映像は退屈でヒット数が伸びない、その逆にワンカットだったり、「なんじゃこのつなぎは!?」なんて映像の方が視聴数を稼いでいるのが現実です。
こうした時代における、カット割り、編集(つなぎ)について考察します。
プロはそういうわけにはいかない
B2B映像のプロたる者、カット割りとつなぎの基本・ルールは当然知った上で、意図的にそれを崩すという確信犯でなければカッコ悪すぎます。だからちゃんと僕らは基本は知っています。
モンタージュ
インサート
カットアウェイ
アクションつなぎ
イマジナリーラインがどうのこうのetc...。
カットとカットのつなぎ方には、こうした様々な呼び名がついていますが、これらを一言で言えば、見ている人が製作者の意図を理解しながら、気持よくシーンに入り込めるカットを適切な長さで繋ぎあわせていけばいいだけ。つまり視聴者が次に見たいと思う映像を期待を裏切らないように並べて、つないで見せていくだけです。
セオリー通りの動画はつまらない!?
けれど、この「期待を裏切らない」という部分が、現代では退屈に感じられるようになってきたようです。だから、「ロング」があって、「寄り」があって、という順当なカット割りの映像は、それだけで「あ、古い映像」「ジジイが作った映像」と感じられているキライを感じます。
カットは単語、つなぎは助詞、シーンは文法
さらに、映像のカットを繋いでいくという作業は、単語を文法に載せていく、つまり映像に「意味を生じさせる」という作業なのですが、現代は「意味を持たせる」という作為が行われた(感じがする)映像は、視聴者から忌避される傾向にあります。映像作品に意味を持たせるなんてダサいのです。
そこで冒頭に書いたように、カット割りのセオリーにあまり気にせずに、見せたいカットを音楽やナレーションに乗せて気持よく繋いでいけば、ちょうど良いくらいの加減の今どきの動画が出来上がります。もちろん本気で「意味を持たせない」なんて考えていません。意味なさげな中にちゃっかり意味を潜りこませるのが我々プロの仕事です。
今どき風のさりげない動画づくり
なかなかこのサジ加減が難しいのですが、僕の場合は、経験は浅いけれどセンスが良い若いディレクターやカメラマンを起用して、好きなように撮影、編集してもらったものに、熟達の(?!)修正を加えることで、現代的、流行的でありながら、プロらしい映像に仕上げる、という方法をよく採用します。
制作の現場でお客様はいくぶんご心配を感じるかも知れませんが、僕ら経験豊富なプロデューサーがキチンと監修、修正を加えていますし、何よりもやがて彼らが一流の制作マンに育って行き、皆様のお役に立ちますので、どうぞ温かい目で見守っていただければと思います。
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