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「映像」と「動画」は出自を表す!?



「動画」と「映像」は、物理的には同じ意味を表す単語ですが、使われ方には少し傾向があるようです。あくまで傾向ですが。


動画


主にデジタルメディアやインターネット上でのコンテンツを指す言葉です。具体的には、スマートフォンやカメラで撮影した映像をデジタル形式で記録し、それをウェブサイトやソーシャルメディアなどで共有する際に使われます。つまり、デジタル化された映像の形式としての側面が強調されています。「動画」は一般的にインターネット上で公開される映像コンテンツを指しており、特にTikTok、YouTube、Instagramなどの動画共有サイトでよく使われます。ただし、現在では非インターネットメディアであるテレビ番組でも「動画をごらんください」という言い方が当たり前になってきました。


映像


より広い意味で使用され、あらゆる視覚的な記録や映像表現全般を指す場合があります。テレビ番組、映画、CM、ドキュメンタリーなど、どのような形式の映像であっても「映像」と呼びます。「映像」は、その内容や制作形態が多岐に渡り、映画制作、ビデオアート、テレビニュース、そしてインターネット上の動画なども含まれます。


使い分け例


  1. メディアの形式の違い: 「動画」は主にデジタル形式で記録された映像を指すのに対し、「映像」はアナログやデジタルを問わず、視覚的な映像全般を含みます。

  2. 使用領域の違い: 「動画」は特にインターネット上での利用が一般的であり、特定のメディア形式や共有プラットフォームに関連して使われることが多いです。一方、「映像」はより一般的であり、テレビ、映画、教育映像など広範囲にわたる使用があります。

  3. イメージとしてのニュアンスの違い: 「動画」はより現代的でデジタルテクノロジーに関連するイメージがありますが、「映像」は映画やテレビ番組など伝統的な映像制作にも関連付けられることがあります。



「映像」と「動画」という単語を好む人々には、それぞれ異なる傾向があり、これらの単語の選択は、年齢、職業、技術への親和性、利用するメディアの種類など、さまざまな要因に影響されています。



「映像」を好む人の傾向


年齢層が高い人々:

「映像」という言葉は、より伝統的な言い回しであり、映画やテレビ番組の制作・鑑賞に親しんでいる世代が好む傾向があります。特にテレビや映画が主要なエンターテインメントであった時代を経験している人々は、「映像」という言葉をよく使用します。


映画・テレビ業界の関係者:

プロフェッショナルなコンテンツ制作に関わる人々、例えば映画監督、テレビプロデューサー、カメラマンなどは、「映像」という言葉を使うことが多いです。彼らにとって、「映像」はより広範な視覚コンテンツを意味し、芸術的な表現や技術的な品質を含むものとして捉えられます。


アカデミックな背景を持つ人々:

映画学やメディア学を学んでいる学生や研究者は、「映像」という言葉を好んで使用します。学術的な文脈では、「映像」はその内容や表現手法に関する議論の対象として適しています。


「動画」を好む人の傾向


若い世代(特にデジタルネイティブ):

「動画」という言葉は、特に若い世代に広く使われています。彼らはインターネットやソーシャルメディアに慣れ親しんでおり、YouTubeやTikTokなどのプラットフォームでコンテンツを消費・共有することが日常的です。この世代にとって「動画」はデジタルメディアと密接に結びついています。


ソーシャルメディアユーザー:

インターネット上で積極的にコンテンツを発信・共有する人々は、「動画」という言葉を好んで使用します。特にVloggerやインフルエンサー、一般のユーザーが自身の活動や日常を記録し、公開する際に「動画」という言葉を使用します。


テクノロジー業界の関係者:

ソフトウェア開発者、デジタルマーケター、IT関連の専門家など、技術に精通している人々は「動画」という言葉を頻繁に使用します。彼らにとって「動画」はデジタルコンテンツの一形態として捉えられ、その制作・配信・分析に関わる技術的な側面を強調することがあります。


世に連れ


「映像」と「動画」という単語の好みは、個人の背景や関心に応じて異なります。伝統的なメディアやアカデミックな視点を持つ人々は「映像」という言葉を好む傾向があり、デジタルネイティブやテクノロジーに親和性のある人々は「動画」という言葉を好む傾向があります。これらの違いは、文化的背景や技術の進化に伴う言葉の変化を反映しています。


本音を言えば


このブログの筆者、僕は「映像」派です。

しかし、Google検索で使用されるキーワードを想定すると「動画」を無視することもできないため、ときどき「動画」も使っています。

けれども、長年この業界で仕事をしてきた人間としての正直な感覚としては、いまどき、世間は映像と動画を区別していないというのが正解だと思います。

いくつかの制作会社のサイトで、この映像と動画の定義を講釈していますが、一方的な解釈で映像と動画を明確に分けて定義すればするほど、いんちきっぽい印象を受けます。

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