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タイ語・タイ文字の字幕制作と声調記号の文字化け


タイ語は、知らなきゃ全く読めない

タイ文字は44の子音字と9つの母音字で成っているそうですが、これはもう象形文字よりも難解に見えます。

タイ語字幕
タイ語字幕

タイ語字幕を注文いただいた

これを映像の字幕として挿入する経験をしました。

パソコンのワープロ機能としては、非常に扱いの難しい、文字化けで有名なようです。

中でもやっかいなのが「声調記号」と呼ばれる、文字の上部に置かれる記号です。

いろいろ調べていくと、Cordial UPCというフォントが比較的、扱いやすいということで、最近のパソコンでは標準的に入っているようです。

翻訳原稿を何でもらうのか

大概の企業さんからの原稿データはMicrosoft WORDやExcelできます。ところが、すでにこの時点で文字化けはおこっているため、正しい表記、表示がどうなのかを知らないと、正しいのか正しくないのかもわかりません。さいわいこれについては、正しい文字をたくさん見ていると、自然と「これ変だな?」ということは気づくようになります。

声調記号の文字化けだけが残った

文字本体の文字化けは今時、あまりないようですが、声調記号だけはアプリケーションソフトによって異なる化け方をします。

今回私がいただいた原稿データは、Excelで作成された対訳表。

結論を書くと、Excelのマスに表示されるタイ語は声調記号の中でも、縦にふたつオブジェクトが並ぶものが重なって表示されてしまいます。

ExcelからWordにコピペすると

声調記号の縦の重複は直ります。でも、今度は記号が左に半角ズレるものが現れます。全部ではありません。ネイティブの方に尋ねると、声調記号は基本的に文字の真上に来るのだそうですが、厳密でもなく、だいたい上にあればいいようなことを言っていました。

さて問題は字幕を作るAdobe Photoshopではどうか

やはり、これも声調記号が化けました。Excelと同じ縦の記号が重なります。そして、記号の横位置は今度は右肩に偏ります。ただ、これは許容範囲とのことですので、問題は記号の重なりをどう解消するかです。


Cordial UPCの声調記号はこんなふうに化ける

画像のAの場合、ミジンコがつんのめったような形の記号が、ビールジョッキの淵に乗っかってしまっています。

画像のBでは、サンダーバード2号のお尻に縦棒が1本隠れています。

 

声調記号のすべてが化けるわけではなく、2/3くらいは正常に表示されます。ほかにもいくつか「化けパターン」がありますが、ここでは省略します。

なお、声調記号は本体の文字の真上にくるものらしいですが、私の環境(Mac OS Sierra ver.10.12.2)ではWORD(Microsoft Word for Mac 2011 ver.14.7.1)では左に半角ズレ、Photoshop(Adobe Photoshop CC 2015)では右に半角ズレます。しかしタイ語ネイティブ聞くと「それくらいは大目に見る」そうです。ずいぶんラフだとは思います。

 

で、このPhotoshopで作成した字幕テロップの声調記号ズレ(化け)を、どうやったら直せるのか。あれこれ試行錯誤していたら、このタイ語のワープロ?の仕組みがわかりましたので、紹介します。 

 

声調記号は隙間に置いてある


タイ文字の本体は、普通に「全角」の幅のカーソルで選択しますが、本体文字の上下にある記号は、文字と文字の間、隙間のように狭い幅のカーソルで選択します。

で、よく重なって文字化けする「ふたつのパーツで出来ている声調記号」には、それぞれのパーツにさらに狭いカーソル幅が与えられています。

 

こうしてカーソルで選択した記号(パーツ)を、alt+shift+◀︎▲▶︎▼で移動させればOK。要領よく動かすには、ちょっとしたコツが必要ですが。テロップカードのように沢山の枚数を作業していればじきに熟練してきます。

 

倒れたミジンコさんが本体に乗っかっている問題

ミジンコの場合

本体文字と記号(ミジンコだけを捕まえるのが結構難しいので)を一緒に選択して、alt+shift+◀︎ で幅を狭めていくと、ミジンコが下のように本体から離れてきます。

ミジンコの場合2

で、真ん中(真上)あたりにきたら止めますが、この文字以降の文字列が全部前進してしまっているので、カーソルを文字との間に持っていってalt+shift+▶︎ で後ろを全部、後ろにい動かしてやればOK。

Cordial UPC声調記号の文字化け解消方法

 

ということで、私が見つけたCordial UPC(タイ文字フォント)の声調記号文字化け解消方法でした!B2B映像制作業務で、タイ語を字幕で挿入したいときは、どうぞ当社にご用命ください!

 

※2024年8月24日追記

上記の記事は2017年のものです。現在のフォント・アプリケーション環境においては状況が変わっていますので、最新の情報を入手してください。

 



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