シャッタースピード
モーションブラー
シャッター開角度
これらは映像表現において密接に関連し、それぞれが相関的に関わって、多様な表現を可能にします。
シャッタースピード
カメラのセンサーが光を捉える時間の長さを指します。この時間が短いほど、動いている被写体をくっきりと捉え、止まっているように見せることができます。逆に、時間が長いほど、被写体の動きがぼやけて見え、モーションブラーが発生します。シャッタースピードを調整することで、動きの表現を細かく制御することができます。例えば、スポーツシーンでは高速なシャッタースピードで瞬間を切り取り、水しぶきや爆発といったダイナミックな動きを強調することができます。一方、風景写真ではスローなシャッタースピードで雲の流れや海の波を滑らかに表現し、静寂な雰囲気を出すことができます。
モーションブラー
シャッタースピードが遅い場合に発生する、動いている被写体がぼやけて見える現象です。モーションブラーは、映像に躍動感やスピード感を出すことができます。また、夢幻的な雰囲気や、時間の流れの緩慢さを表現する際にも効果的です。例えば、映画の戦闘シーンでは、高速な動きを強調するために意図的にモーションブラーを発生させることがあります。逆に、スローモーション映像では、モーションブラーを強調することで、時間の流れをゆっくりと見せかけ、ドラマチックな効果を生み出すことができます。
シャッター開角度
回転シャッターの場合の、シャッターが開いている時間を角度で表したものです。シャッター開角度が大きいほど、シャッターが開いている時間が長くなり、モーションブラーが発生しやすくなります。シャッター角度を調整することで、モーションブラーの量を細かく制御することができます。例えば、180度のシャッター角度は、自然な動きを表現する際に一般的に使用されます。一方、90度や45度といった小さなシャッター角度は、動きの速さを強調したい場合や、独特な映像表現を求める場合に使用されます。
映画におけるシャッター角度の慣習:180度
映画制作においては、通常180度のシャッター開角度が適用されていました。これは、フレームレートの2倍のシャッタースピードを使用することで、自然なモーションブラーを得るというものです。例えば、24fpsで撮影する場合は、1/50秒のシャッタースピードを使用します。このルールは、多くの映画で採用されており、観客に自然な動きとして認識されています。これにより、現在のデジタルカメラでのシネマティック撮影でもこれ(フレームレートの2倍のシャッタースピード)を原則と考える人が多いようです。
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