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Tomizo Jinno

映像制作のためのドラマツルギーとナラティブ

ドラマツルギーとナラティブは、映像を構成し伝える上で不可欠な概念です。ドラマツルギーが物語の構造を設計し、ナラティブが物語の内容を提供することで、視聴者に深い感動を与えることができます。PR動画制作においても、これらの概念を効果的に活用することで、より魅力的な映像を作り出すことができます。


ドラマツルギーとナラティブ


ドラマツルギー:物語を形作る技術


ドラマツルギーとは、演劇や映画、小説などの物語を構成する上で、物語の流れを効果的に作り出すための技術や理論のことです。物語に深みを与え、視聴者や読者を惹きつけ、感情移入させるために、様々な要素を組み合わせていきます。ドラマツルギーの最終的な目的は、視聴者が物語に没頭し、登場人物に感情移入することで、作品の世界観に深く関わることです。


ドラマツルギーが重視する要素


物語構造

起承転結、伏線、クライマックスなど、物語の骨格となる構造を設計します。


登場人物

登場人物の性格、動機、行動パターンを設定し、物語を動かす原動力とします。


時間と空間

物語の舞台となる時間と空間を設定し、物語の雰囲気や緊迫感を高めます。


対話

登場人物間の対話を通して、物語を展開させ、キャラクターの個性や関係性を表現します。


視覚的な要素

照明、カメラワーク、セットデザインなど、視覚的な要素を用いて、物語の世界観を表現します。



 

ナラティブとは?


ナラティブは、フランス語で「物語」「言説」「語り」を意味する言葉です。物事や出来事に対して、人々がそれぞれの視点や経験に基づいて語ることを指します。

もともとは、文学の世界で物語の構造や語り方などを研究する際に使われてきた言葉ですが、現代ではビジネス、医療、教育など、様々な分野で活用されています。



ビジネスにおけるナラティブ


ビジネスシーンでは、ナラティブは、企業や商品・サービスの価値を伝えるためのツールとして注目されています。


ナラティブマーケティング


商品やサービスの機能や特徴だけでなく、それがユーザーにどのような価値をもたらすのか、という物語を伝えることで、ユーザーの心に響き、購買意欲を高めます。


ナラティブアプローチ


顧客や従業員など、相手側の視点に立って物語を語り、共感を得ることで、より円滑なコミュニケーションや問題解決を目指します。



ナラティブとストーリーの違い


ナラティブとストーリーは、どちらも「物語」と訳されるため、混同しやすい言葉です。しかし、両者は異なる概念を表しています。


ストーリー

物語の具体的な内容や出来事を指します。登場人物、設定、そして事件などが組み合わさって一つの物語が構成されます。


ナラティブ

物語を語る方法や視点、構造のことです。つまり、ストーリーをどのように語るのか、という視点に焦点を当てています。



 

ドラマツルギーとナラティブの関係


ドラマツルギーとナラティブは、どちらも物語を構成し、伝える上で重要な概念です。ドラマツルギーが物語の構造や構成を設計する技術であるのに対し、ナラティブは、物語の内容やテーマを提供します。映像制作法においても、両者を効果的に融合させることで、より深みのある、そして説得力のある物語を創出することができます。


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